「ご確認お願いします」は封印!オーダーを具体的にすると仕事の効率は格段にあがります!
「ご確認お願いします」は、確認してもらうことをお願いすることを意味する表現です。
「ご確認お願いします」は使い方として間違いではありませんが、最低限の敬語です。
本来自分より目上の人に対しては、相手に敬意を表す「尊敬語」や自分の行動に対してへりくだって言うことで相手を立てる「謙譲語」などを使って表現するべきです。
「ご確認お願いします」という言葉は「確認」と「願う」という言葉をそれぞれ丁寧語に言い換えてできたものです。
つまり、この「ご確認お願いします」という言葉は丁寧語ではあるものの、「尊敬語」や「謙譲語」とは違います。従って、正確には目上の人に使うのには適切でない言葉であると言えます。
ビジネスシーンでの使い方としては、確認を促すビジネスメールや文章の結び締めとして多用される言葉です。
例文としては、上司や取引先相手等、目上の人に文書や資料の確認を依頼するメールを送信するときに、最後に「ご確認のほどよろしくお願いいたします/申し上げます」で締めます。
似たニュアンスの言葉で「ご査収ください」がありますが、「査収」は「よく調べたうえで受け取ること」を意味しているので、用途が違ってきます。
「ご確認お願いします」は便利なフレーズで様々状況で活用してる人も多いと思います。
しかし、「ご確認お願いします」のフレーズにより、仕事に支障がもたらされる場合もあるのです。
例えば「ご確認お願いします」ときたメールの添付資料を見て問題がない場合、どう返信したらいいか迷ったりしてしまいます。なので、もっとより具体的に依頼(オーダー)を出すことにより、仕事の段取りが良くなるのです。
今回は、「ご確認お願いします」を使わずに、仕事の効率が格段にあがる具体的なオーダー法を紹介します。今後のビジネスの参考してください。
承認欲しい
「ご承認」の意味は「相手の意見・希望・要求などを認め許すこと。聞き入れること」です。
つまり、相手に「承認してくれ!」「承認してほしい!」という意味になります。
しかし「ご承認ください」は上司・目上に失礼と思う方も多いと思います。
そして言葉を濁して「ご確認お願いします」と依頼してしまう方もいるでしょう。そんなことはありません。「ご承認ください」は使っても失礼ということはありません。
むしろ「確認してほしい」と「承認してほしい」では受け取り方が変わります。
「承認してほしい」ならば、その承認が無いと仕事が進まないので、チェックの優先順位が上がります。さらに、承認には責任が伴うため、より入念に確認するでしょう。
ただし、「ご承認ください」は、相手が承認することが前提であるように感じとれるのも事実です。
一方的な表現になってしまうので「承認してほしい」と願いをするのであれば「ご確認の上ご承認いただければと存じます」などのほうが無難でしょう。
他にもより丁寧な言い換えとして、
ご承認いただきたく存じます
ご承認いただければ幸いです
ご承認のほどお願い申し上げます
ご承認いただきますようお願い申し上げます
ご承認くださいますようお願い申し上げます
などがあります。失礼にあたらないよう承認をもらい、仕事をどんどん進めていきましょう。
時間あれば見ておいて
「時間があるときに」を使うことのできる具体的な状況の1つは「相手を強制したくない時」です。
つまり、相手に何かのお願いをしたいと感じているものの、強制的にそれをしてほしいと感じていないのであれば「時間があるときに」の表現を使用することが可能です。
「ご確認お願いします」と相手にお願いをしてしまうと、忙しくて時間がなかったとしても、人によっては、今あるタスクを後回しにしてその確認を優先してしまいます。
もしそれご大した内容でなければ、相手の時間を奪う行為にもなり、不快に感じてしまうことがあるので注意をする必要があります。
「時間があるときに」を使えば、そちらの都合に合わせると相手に配慮することができます。そうすれば、職場の同僚との信頼関係も向上していくに違いありません。
さらに、何かを依頼する時に「お手すきの際に」を付けることで、相手の都合に合わせる・多忙な相手を気遣うという印象を与え、丁寧な印象を与えることができます。
また、依頼事項について押しつけがましい印象を軽減し、謙虚な印象を与えることができるため、相手への印象を気にする場面で使うと効果的です
注意点としては、緊急性が高い案件に関しては、使わない方がいいということです。「すぐにやらなくも大丈夫だけど」と相手に伝えたい場合にのみ使うことができます。
不明点あれば指摘ください
ビジネスの場面では見積書や契約内容についてメールで「ご確認お願いします」と、取引先の人やお客さんに送信しなければならないことがあります。
しかしその際には、何かわからないことや問題が見つかったら、相手から自分に対してわからなかった内容について連絡してもらう必要があります。
そのような率直なコミュニケーションを取るために便利な表現が「ご不明な点がございましたらご指摘ください」です。
見積書や契約内容についてメールで送信しているときのメールの文章の最後にこのフレーズを使ったら「この内容に不満があったとしても、いつでも連絡してください」というメッセージを伝えていることになります。
また、疑問に思うこと、わからないことは、なんでも応対する姿勢を示すときに使うフレーズで、安心感をアピールできます。
メールを受け取っている人は自分の意見を言いやすいと感じるはずです。かしこまった問い合わせでなくても、気軽に質問してくださいという気づかいや相手への配慮を表す表現のため、ビジネスメールなどでもよく使われる言い回しです。
お時間がございましたら、連絡ください
お手すきの際に書類のご確認をお願いします
顧客送付前にFBお願いします
ビジネスにおける「FB」の意味は、フィードバックの略です。「サービスを受けた人がある物事についての客観的な意見や反応、評価」または「それを関係者に伝えること」を「フィードバック」といいます。
要は他者による感想や評価をもとに実施される振り返りですが、顧客へ提出する企画書や提案書を上司に確認してもらい、ともに振り返りの作業を行い、顧客への提出物にブラッシュアップをかけましょう。
自分以外の客観的な意見をあらかじめ取り入れることで、より顧客の視点に立った作成物が完成するはずです。
フィードバックを当事者に伝えるタイミングはできるだけ早い方がいいでしょう。フィードバックをはやめにもらえれば、当事者はそれに対応にするための時間を作りやすくなるからです。
ちなみにフィードバックは評価する側が、評価される側のモチベーションを上げ、能力を向上させるために行われるものです。
一般的に、ポジティブなフィードバックは「難しそうだ」といったネガティブな感情を「自分でもできる」と感じるポジティブな感情に転換できます。
一方ネガティブなフィードバックをもらうと、その人の行動を抑止する傾向があると言われています。伝え方次第ではパワハラと受け取られてしまったり、メンタルの不調につながってしまったりします。
フィードバックを正しく受け取ることで、改善点を明確にし、次回以降の行動に活かすことができます。
会議で扱うので熟読しておいて
効率的な会議を行うためには、事前に作成した資料を配布し、参加者全員が目を通しておく必要があります。
会議の時に情報共有をするとそれだけで時間が取られてしまい、結論を出す時間が足りなくなります。
前提知識や議題を前もって共有してからスタートすることで、司会も会議のゴールを設定しやすく、参加者も考える時間を設けられ、意思決定が迅速になります。
またあらかじめ資料を熟読しておくことで、不明点を挙げることができ、より会議に集中力が増し、的確な質疑応答が可能になります。
ちなみに「熟読」をビジネスで使う場合は、 「敬語(丁寧語)」として用いるのが一般的です。具体的に言うと、上司や取引先の関係者に対して 文書をじっくりと読んでもらいたい場合などです。
この場合は単に「ご熟読ください」と言うのではなく、 「ご査収ください」「ご一読ください」などに言い換えるのがよいです。
【ご査収(さしゅう)の使い方】
明日の資料を提出いたしますので、 ご査収くださいますようお願い申し上げます。
大きなズレがあれば軌道修正指示ください
「軌道修正」はすぐに成果を出すために1番重要な方法です。軌道修正をすることで、行動の精度を上げ、行動の質を高めることができます。
そうすることで、よりスムーズかつ短時間で、行きたいゴールにたどり着くことができるのです。
自分が作成した資料や提案書、企画書等が上司や会社や顧客が望むものと大幅にズレている場合、すぐさまに軌道修正が必要です。
修正箇所を指摘してもらい、修正することで、最短ゴールで目的に沿った作成物を完成させることができるのです。
また、あまりにも仕事の方向性が間違っている時は、会議や個別面談などを利用して、方向性を正すこともできます。
ズレた意識を持って仕事をしていたことを恥じることはありません。目的を充分に共有できていなかったのは、上司や会社の説明・指示にも至らないところがあったのでしょうから。
【まとめ】「ご確認お願いします」は封印!オーダーを具体的にすると仕事の効率は格段にあがります
・承認欲しい
・時間あれば見ておいて
・不明点あれば指摘ください
・顧客送付前にFBお願いします
・会議で扱うので熟読しておいて
・大きなズレがあれば軌道修正指示ください
一言伝え方を変えるだけで、仕事の効率は格段に上がります。是非今後のビジネスに取り入れてみてください。