いくら指摘しても改善しない部下を異動させてすっきりした話。2年もの時間は戦いだった。
「いくら言っても改善しない……」そんな部下に対して、何度も何度も指摘を続けてきた経験はありませんか?
私の場合、その部下とのやりとりがなんと2年も続きました。
毎日のように改善点を指摘し、何とか成長してほしいと願い続けましたが、一向に状況は良くならず、精神的な負担も限界に達していました。
この記事では、そんな部下を異動させて感じた「すっきりした気持ち」と、2年間の経験についてお話しします。
指摘しても改善しない部下との日々
指摘しても全く改善しない部下がいると、上司としては本当に悩んでしまいます。
業務に支障をきたすのが日常
私の部下は、基本的な業務のミスが多く、何度も同じことを繰り返してしまうことが日常茶飯事でした。
例えば、書類の提出期限を守らない、顧客対応で失礼な言動をしてしまう、報告・連絡・相談(いわゆるホウレンソウ)が全くできていないなど、業務に支障をきたすことがたくさんありました。
毎回同じ内容を指摘し、改善策を伝えても、次の週にはまた同じミスを繰り返してしまう日々。
「なぜ同じミスを繰り返すのか?」と問いかけても、「すみません、次は気をつけます」という返答ばかりで、具体的な行動の変化が見られませんでした。
忍耐の日々と限界
上司としての忍耐は大事ですが、限界もあります。
私はその部下が改善できるよう、辛抱強く指導を続けてきました。
具体的な行動プランを立て、一緒に目標を設定し、その達成に向けてフォローアップもしてきました。
しかし、どれだけ手を尽くしても、改善の兆しが見えない日々に、私自身も次第に疲れていきました。
毎朝、「今日こそは少しでも良くなっているはずだ」と自分に言い聞かせて出社しましたが、結局は同じミスの繰り返しで、心が折れそうになることもたびたびありました。
2年間という長い時間、その部下の成長を信じて指導を続けてきましたが、結果として私自身の精神的な限界が訪れたのです。
部下とのコミュニケーションの難しさ
指摘が通じない部下とのコミュニケーションはとても難しいです。
私は何度も直接対話し、改善の必要性を伝え、具体的なアクションプランを共有しました。
しかし、相手にとってはそれが負担となり、結果的にやる気を削いでいたのかもしれません。
指摘を受け入れることができない
指摘を受け入れ改善しようという姿勢が見えない中で、コミュニケーションのギャップがますます広がっていったのを感じました。
また、フィードバックの内容をどう受け取っているのか確認するために、一対一の面談を定期的に行いましたが、表面的な返答が多く、深いレベルでの理解には至りませんでした。
このように、部下との関係をうまく築けなかったことも、改善が進まなかった原因の一つだと思います。
異動という決断
部下を異動させるという決断は、簡単ではありませんでした。
異動させることは、その部下のキャリアに影響を与える可能性があるため、上司として慎重に考えなければならない選択でした。
しかし、私自身の限界と、他のチームメンバーへの影響を考慮し、最終的にその部下を異動させることにしました。
チーム全体への影響
改善しない部下がチーム全体に与える影響は大きいものです。
その部下が繰り返すミスに対して、他のメンバーがフォローに回ることが多く、チーム全体の士気が下がっていました。
「なぜ自分たちばかりがフォローしなければならないのか」という不満がたまっていき、チームの雰囲気も悪くなっていました。
そのため、部下を異動させる決断は、チーム全体のために必要な選択でした。
他のメンバーが自分の業務に集中できる環境を作り出し、チームのパフォーマンスを取り戻すためには、避けては通れない道だったのです。
異動後の変化
部下が異動した後、チームにはすぐに変化が現れました。
まず、チーム全体の雰囲気が明るくなり、メンバー同士のコミュニケーションも活発になりました。
フォローに追われることがなくなり、各自が自分の業務に集中できるようになったことで、生産性も上がりました。
私自身も、2年間感じていた精神的な重荷から解放され、「やっと肩の荷が下りた」という感覚を持ちました。
再び頑張ってくれること
もちろん、その部下を異動させることで本人の成長の機会を奪ったのではないかという不安もありましたが、異動先で新たな環境に適応し、再び頑張ってくれることを願っています。
また、他のメンバーも自分の業務に集中することで、これまでよりも業務に対して前向きに取り組む姿勢が見られるようになりました。
チーム全体の士気が向上し、雰囲気が良くなったことで、仕事の質も上がったと感じています。
振り返って感じたこと
2年間の経験を振り返ると、学ぶこともたくさんありました。
どこまで努力すべきか
まず、「改善しない部下」に対してどこまで努力すべきかという点について考えさせられました。
上司として、部下の成長をサポートすることは重要ですが、限界を感じた場合には、無理をせずに他の選択肢を考えることも必要です。
また、チーム全体のバランスを考えることの大切さも実感しました。
一人の部下の問題が、他のメンバーに与える影響は大きく、その影響を放置することで、チーム全体のパフォーマンスが低下するリスクがあります。
部下の指導とチームのバランス、その両方を考えることが上司には求められると感じました。
部下を見極める難しさ
全ての部下が同じように成長できるわけではありません。
私は上司として、全員が同じレベルで成長し、成果を出せるように努めましたが、現実にはそうはいきませんでした。
部下の適性やモチベーション、能力には個人差があり、その違いを認めた上で適切な対応を取ることが求められます。
今回の経験を通じて、無理に全ての部下を同じ方向に導こうとすることの難しさと、その限界を痛感しました。
【まとめ】いくら指摘しても改善しない部下を異動させてすっきりした話。2年もの時間は戦いだった。
改善しない部下との2年間の戦いは、私にとって大きな試練でした。
部下を成長させたいという気持ちから、何度も何度も指摘を続けましたが、結果的には異動させるという決断をすることになりました。
異動によってチーム全体が活気を取り戻し、私自身も精神的な負担から解放されました。
上司として、時には厳しい決断をすることが必要であり、それがチーム全体のためになることもあるということを学んだ経験でした。
今回の経験から、チーム全体のバランスと個々の成長を両立させることの難しさを深く理解することができました。
上司として、全ての部下が成長できるよう支援することはもちろん大切ですが、それが難しい場合には他の手段を検討することも重要です。
部下の適性を見極め、最善の環境を提供することが、最終的にはチーム全体の成果に繋がるのだと感じました。