コールセンターに資格は必要?役立つ検定と活かし方を解説

コールセンターに資格は必要?役立つ検定と活かし方を解説
「コールセンターで働くのに資格は必要?」
「持っていると何が変わるの?」
「どの資格から取ればいい?」
コールセンターで働こうとするとき、資格が必要なのかどうか気になる方は多いと思います。
結論からいえば、資格がなくても働くことはできます。
ただし押さえておきたいのは、資格は採用の条件ではないものの、経験の浅さを補い、キャリアを広げる助けになるという点です。
この記事では、コールセンターの立ち上げと運営に携わってきた経験をふまえ、実際に役立つ資格と、その活かし方を解説します。
コールセンターに資格は必要か
まずは、そもそも資格が必要なのかというところから整理していきましょう。
ここを誤解したまま準備を始めてしまうと、遠回りになってしまいます。
資格がなくても働ける仕事
コールセンターの仕事は資格がなくても始めることができ、その背景には、多くの現場が未経験者を前提とした研修を用意しているという事情があります。
入社してから商品知識やシステムの使い方を学んでいき、そのうえで実際の電話に出るという流れが一般的です。
求人票を見ても資格を必須条件として掲げているものはほとんど見当たらないため、資格がないことを理由に応募をためらう必要は、まったくないということになります。
実際のところ、現場で活躍している人の多くは資格を持っていません。
むしろ現場で大切にされているのは、相手の話を最後まで聞く姿勢や、粘り強く続けようとする気持ちのほうです。
資格は応募の条件ではないと知っておくことが出発点になります。
それでも資格が役立つ場面
とはいえ資格がまったく無意味なのかというとそうではなく、経験の浅い段階では自分のスキルを示す材料がどうしても少ないため、その不足を埋める役割を果たしてくれます。
とくに未経験から応募する場合には、学ぼうとする姿勢を示す材料として働いてくれます。
また、社内で昇格を目指すときにも、知識を体系的に学んできた証明として使えます。
上司に自分の努力を伝える材料としても、とてもわかりやすい形になります。
必須ではないけれど持っていれば選択肢が広がる、というのが実際のところだと感じています。
経験を補い選択肢を広げる材料になるのが資格の価値だといえます。
コールセンターで役立つ資格
続いて、この仕事に直接関係する代表的な資格を見ていきましょう。
どちらも実施している団体がはっきりしており、信頼して選べる資格です。
コンタクトセンター検定試験(コン検)
この分野でもっとも専門的な位置づけなのがコンタクトセンター検定試験で、一般社団法人の日本コンタクトセンター教育検定協会が実施しており、通称はコン検と呼ばれています。
出題の基準になっているのは、CMBOKと呼ばれる知識体系のガイドブックです。
未経験者向けから管理者向けまで、経験と役割に応じて級が細かく分かれているのが大きな特徴です。
受験資格そのものは設けられていないため誰でも挑戦でき、自分の立場に合った級から始められるという点も、大きな利点だといえます。
| 区分 | 資格 | 想定される対象 |
|---|---|---|
| オペレーション | エントリー資格 | これから働き始める未経験の方 |
| オペレーション | オペレーター資格 | 実際に電話応対をしている方 |
| オペレーション | スーパーバイザー資格 | チームをまとめる立場にある方 |
| プロフェッショナル | オペレーションマネジメント資格 | センター全体の責任者となる方 |
| プロフェッショナル | コンタクトセンターアーキテクチャ資格 | センターの構築や設計に関わる方 |
経験と役割に応じて段階的に挑戦できるのがコン検の使いやすさです。
電話応対技能検定(もしもし検定)
そして、もう一つ広く知られているのが電話応対技能検定という資格で、もしもし検定という通称のほうで耳にすることが多いかもしれません。
日本電信電話ユーザ協会が実施している検定で、電話応対そのものの技能を評価します。
敬語の使い方や、状況に応じた話し方といった、日々の応対にそのまま直結する内容が中心になります。
コールセンターに限らず、電話を扱うあらゆる仕事で活かせるという点も大きな利点です。
将来、事務職や営業職へ移るときにも、決して無駄にはなりません。
電話応対の基本を体系的に学べるのがもしもし検定の強みだといえます。
あわせて持つと強い資格
続いて、直接の専門資格ではないものの、現場で役立つ資格を紹介します。
目指す方向によっては、こちらのほうが効いてくる場合もあります。
ITの知識を示す資格
意外と評価されるのが情報技術に関する基礎的な知識で、いまのコールセンターは複数のシステムを同時に扱う仕事になっているため、その素養が実務にそのまま効いてきます。
顧客情報の管理や通話内容の記録、履歴の検索など、画面の操作はどうしても避けて通れません。
基礎的な知識があると、不具合が起きたときにも、状況を落ち着いて説明できます。
技術的な問い合わせを扱う窓口を目指すのであれば、なおさら役立ちます。
扱える案件の幅が広がってくると、任される仕事の内容も変わってきます。
システムを扱う仕事だからこそITの基礎知識が効いてくるのです。
語学やメンタルに関する資格
目指す方向性によっては、語学やメンタルヘルスに関する資格も選択肢になってきます。
| 分野 | 活かせる場面 |
|---|---|
| 語学 | 外国語での問い合わせを扱う窓口 |
| メンタルヘルス | 自分やチームの不調に早く気づく場面 |
| 個人情報の取り扱い | 顧客の情報を扱う業務の全般 |
語学力があると、対応できる窓口の幅が広がるうえ、待遇に反映される場合もあります。
メンタルに関する知識は、強い言葉を受けやすいこの仕事において、自分を守る助けになります。
自分の不調に早く気づけるということは、長く続けるうえで大きな意味を持ちます。
目指す方向に合わせて選ぶことが資格選びで失敗しないコツになります。
コールセンターで資格を取るメリット
続いて、資格を持っていると何が変わるのかを整理していきます。
過度に期待するのも、逆に軽く見すぎるのも避けたいところです。
採用の場面で経験を補える
まず期待できるのが応募の場面で経験の浅さを補えることで、採用する側はこの人が続けてくれそうかどうかを見ているため、その判断材料として働いてくれます。
資格があることで、この仕事をある程度理解したうえで応募していると伝わります。
未経験であっても、学ぶ意欲を形にして示せるのは大きな差になります。
ただし、資格だけで採用が決まるわけではないという点は、忘れないようにしましょう。
面接での受け答えや人柄のほうが、重く見られる場面のほうが多いくらいです。
意欲を形で示せることが採用の場面での資格の価値です。
昇格やキャリアの選択肢が広がる
そしてもう一つがその後のキャリアで効いてくるという点で、上の役割に進むほど、感覚ではなく体系的な知識が求められるようになっていきます。
チームの数値を見ながら改善を考える立場になると、そうした知識が土台になってきます。
社内での昇格はもちろんのこと、他社へ移るときにも説明しやすい材料になってくれます。
自分が何をどこまで理解しているのかを、客観的に示せるようになります。
感覚だけで語る人と、根拠を持って語れる人との差は、はっきりと出てきます。
上の役割を目指すほど体系的な知識が求められるようになります。
コールセンターの資格の勉強方法
続いて、働きながらどう勉強を進めていくかを見ていきましょう。
シフト勤務であっても、工夫しだいで無理なく続けられる方法はいくつもあります。
公式のテキストから始める
勉強の基本になるのは公式のテキストを使うことで、出題の基準に沿って作られているため、範囲から外れる心配がないという安心感があります。
コン検であれば、CMBOKに準拠した公式のテキストが用意されています。
まずは全体を一度通して読んでみたうえで、どの分野が苦手なのかを把握しましょう。
そのうえで、苦手な部分を繰り返し復習するほうが、闇雲に進めるよりずっと効率的です。
一度で完璧に覚えようとしないことが、勉強を続けるコツでもあります。
公式テキストを軸にするのが遠回りしない勉強の進め方になります。
働きながら続けるための工夫
そしてもう一つ大切なのが無理のない進め方をあらかじめ決めておくことで、シフト勤務ではまとまった勉強時間を確保しにくいという事情があるからです。
一日十分でもよいので、毎日決まった時間にテキストを開くという習慣をつけましょう。
通勤の時間や、休憩のあいだの数分を使うというのも現実的な方法です。
試験日を先に決めてしまうと、そこから逆算して進めやすくなります。
期限が決まっているほうが、日々の勉強にも張り合いが出てきます。
短い時間を毎日積み重ねることが働きながら合格する近道です。
資格を実務で活かす方法
最後に、せっかく取った資格をどう活かすかを考えましょう。
ここまで含めて考えておくと、資格を取る意味がはっきりしてきます。
日々の応対に落とし込む
資格というのは取っただけでは意味がなく、知識は実際に使ってはじめて技能へと変わっていきます。
学んだ言い回しのなかから、翌日の応対でひとつだけ試してみるところから始めましょう。
うまくいった表現をその都度書き留めておくと、自分なりの引き出しが少しずつ増えていきます。
小さく試して少しずつ定着させるほうが、一度に全部を変えようとするよりも長く続きます。
変化は少しずつであっても、積み重なれば応対そのものが変わっていきます。
学んだことを翌日の応対で試すことが知識を技能に変える方法です。
チームの育成に活かす
そしてもう一つが周りに伝えるという活かし方で、人に説明しようとすると、自分自身の理解も自然と深まっていきます。
新人への指導の場や、勉強会などで共有していくと、チーム全体の底上げにつながります。
なぜそのように応対するのかを言葉で説明できると、指導するときの説得力も変わってきます。
自分のためだけでなく、周りのために使うことで、資格の価値はさらに広がっていきます。
人に伝えることで自分の理解も深まり資格の価値が広がるのです。
コールセンターの資格に関するよくある質問
コールセンターで働くのに資格は必要ですか?
いいえ、多くの現場で未経験を前提とした研修が用意されているため、資格がなくても働くことは十分にできます。
未経験ならどの資格から取るとよいですか?
コン検のエントリー資格がもっとも入りやすく、電話応対の基礎から学びたいのであれば、もしもし検定も向いています。
コン検にはどんな種類がありますか?
未経験者向けから管理者向けまで複数の級が用意されており、エントリー、オペレーター、スーパーバイザーなどに分かれています。
資格があれば時給は上がりますか?
企業によって扱いが異なるため一概にはいえませんので、応募する前に資格手当の有無を確認しておくと安心です。
働きながらでも勉強できますか?
はい、一日十分でも毎日続けていけば十分に進められますので、先に試験日を決めてしまい、そこから逆算するのがおすすめです。
受験料や試験の方式はどこで確認できますか?
内容が変わることもあるため必ず公式サイトで確認するようにし、実施している団体そのものの案内をもっとも確実な情報源として扱いましょう。
資格を取れば昇格できますか?
資格だけで昇格が決まるわけではなく、日々の実績とあわせて評価される材料のひとつだと考えておきましょう。
まとめ:資格は必須ではないが選択肢を広げてくれる
コールセンターの仕事は資格がなくても始めることができ、多くの現場では未経験を前提とした研修が用意されています。
ですから、資格がないことを理由に応募をためらう必要はありません。
その一方で、コンタクトセンター検定試験や電話応対技能検定といった資格は、経験の浅さを補い、上の役割へ進むときの土台になってくれます。
大切なのは、資格を取ること自体を目的にせず、学んだことを日々の応対で使ってみることです。
なお受験料や試験の方式は変わることがあるため、挑戦を決めたら、必ず実施団体の公式サイトで最新の情報を確認してください。
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