コールセンターの評価指標とは?定量・定性の指標と評価方法を解説

コールセンターの評価指標とは?定量・定性の指標と評価方法を解説
コールセンターの評価指標とは?定量・定性の指標と評価方法を解説「コールセンターの評価指標には、どんなものがあるの?」
「オペレーターの応対品質を、どう評価すればいい?」
「評価指標を運用するときの注意点を知りたい」
コールセンターの品質を高めるには、感覚ではなく、客観的な評価指標にもとづいて現状を把握することが欠かせません。
なぜなら、何がどれだけできているかを数値で捉えられなければ、改善すべき課題も、努力の成果も見えないからです。
そこで重要になるのが、生産性を測る定量指標と、応対の質を測る定性指標を組み合わせて評価することです。
この記事では、コールセンターの評価指標にはどんな種類があるのか、評価の方法や運用の注意点までをわかりやすく解説します。
コールセンターの評価指標とは?
コールセンターの評価指標とは?まずは、コールセンターにおける評価指標の意味と、評価を行う目的から押さえていきましょう。
評価指標を用いる目的とコールセンターでの位置づけ
コールセンターの評価指標とは、応対の質や生産性を、客観的に測るための物差しのことです。
オペレーターの働きぶりを主観だけで判断すると、評価が偏り、現場の納得感を得られません。
そこで共通の評価指標を定め、同じ基準で測ることによって、公平で説得力のある評価が可能になります。
評価の目的は、オペレーターに優劣をつけて順位を争わせることではなく、一人ひとりの強みと改善点を見つけ出し、センター全体の品質を高めていくことにあります。
また、自分の仕事ぶりが数値ではっきり示されることは、努力の成果を実感できるため、オペレーターの成長意欲やモチベーションを支える材料にもなります。
共通の物差しを持つことが、コールセンターの評価指標の本来の役割です。
定量指標と定性指標という2つの評価軸
コールセンターの評価指標は、大きく定量指標と定性指標の2つに分けて考えると整理しやすくなります。
定量指標とは、対応時間や件数など、数値としてはっきり測れる生産性に関わる指標のことです。
一方の定性指標とは、言葉づかいや傾聴の姿勢など、応対の質そのものを評価する指標を指します。
どちらか一方だけでは、効率は高いが顧客満足が低い、といった偏った評価になってしまいます。
だからこそ、2つの軸を組み合わせ、総合的に評価することが欠かせません。
2つの軸を意識することが、バランスの取れた評価指標の設計につながります。
| 評価の軸 | 内容 |
|---|---|
| 定量指標 | 対応時間や件数など数値で測れる生産性 |
| 定性指標 | 言葉づかいや傾聴など応対の質 |
| 顧客からの評価 | アンケートによる満足度や推奨度 |
生産性を測るコールセンターの定量指標
生産性を測るコールセンターの定量指標まずは、オペレーターの生産性や効率を測る、代表的な定量の評価指標を見ていきましょう。
応対時間で測る評価指標(AHTとACW)
生産性の評価指標として広く使われているのが、応対にかかる時間を測る指標です。
代表的なものが、通話から後処理までを含めた一件あたりの平均処理時間であるAHTです。
このAHTは、通話時間であるATTと、後処理時間であるACWを合計して算出されます。
短ければよいというものではなく、短すぎる場合は説明不足の可能性も疑う必要があります。
業務内容によって適正な時間は大きく異なるため、同じ業務内の平均値を基準にするのが現実的です。
時間の指標を正しく捉えることが、生産性を測る評価指標の基本になります。
件数や効率で測る評価指標(CPHと稼働率)
時間のほかにも、処理した件数や勤務時間の使われ方を測る評価指標があります。
CPHは一時間あたりに対応した件数を示す指標で、オペレーターの処理量を把握するのに役立ちます。
また、稼働率は勤務時間のうち、実際に対応や後処理に費やした時間の割合を表します。
稼働率が高すぎるとオペレーターの負担が大きく、低すぎると人員が余っている可能性があります。
これらの指標は、個人の評価だけでなく、必要な人員をどう配置するかというセンター全体の運営を考えるうえでも、重要な材料になります。
件数と効率を見ることが、運営を最適化する評価指標の視点になります。
応対品質を測るコールセンターの定性指標
応対品質を測るコールセンターの定性指標続いて、数値では測りにくい応対の質を評価する、定性の指標について見ていきます。
モニタリングスコアという応対品質の評価指標
応対品質を測る代表的な評価指標が、モニタリングによって算出するスコアです。
これは、上司やスーパーバイザーが実際の応対を聞き、あらかじめ定めた基準で採点する方法です。
評価の観点には、言葉づかいや声のトーン、傾聴の姿勢、商品知識や問題解決力などが含まれます。
コールセンターでは表情やしぐさが伝わらないため、こうした非言語以外の要素が印象を大きく左右します。
同じ基準でセンター全体を比較すれば、どこに課題があるのかを明確にできます。
モニタリングを行うことが、応対品質を可視化する評価指標の中心になります。
正確性や迅速性など応対品質の評価項目
モニタリングで評価する項目は、いくつかの観点に分けて設計すると整理しやすくなります。
よく用いられるのが、正確性、迅速性、満足度、関係性という4つの観点です。
正確性は誤りのない案内ができているか、迅速性は待たせずスムーズに対応できているかを見ます。
満足度は顧客のニーズをくみ取れたか、関係性は信頼される話し方ができたかという視点です。
自社の業務内容や課題に合わせて、こうした評価項目を具体的に設計することが大切です。
観点を分けて評価することが、応対品質を的確に測る評価指標の工夫になります。
| 評価指標の例 | 測る内容 |
|---|---|
| AHT・ACW | 一件あたりの応対と後処理にかかる時間 |
| CPH・稼働率 | 対応件数と勤務時間の使われ方 |
| 一次解決率 | 一度の対応で解決できた割合 |
| モニタリングスコア | 言葉づかいや傾聴など応対の質 |
顧客視点で見るコールセンターの評価指標
顧客視点で見るコールセンターの評価指標センター内部の視点だけでなく、顧客からの評価を取り入れることも欠かせません。
顧客満足度や推奨度で測る評価指標
顧客視点の評価指標として代表的なのが、顧客満足度と推奨度を測る調査です。
顧客満足度は応対にどれだけ満足したかを、推奨度は他人に薦めたいと思うかを数値で表します。
これらは、応対直後にアンケートを実施することで、生の評価を集めることができます。
自動音声やメッセージを使って簡潔な設問を送る方法なら、顧客の負担も少なく回答を得やすくなります。
あわせて自由記述の欄を設けておけば、数値だけでは見えてこない生の意見が集まり、センター内部では気づけない課題のヒントも得られます。
顧客の声を取り入れることが、内部で見えない課題に気づく評価指標になります。
一次解決率という顧客体験の評価指標
顧客の体験を測る評価指標として重要なのが、一度の対応で解決できた割合を示す一次解決率です。
この数値が高いほど、顧客は何度も問い合わせる手間から解放され、満足度も高まります。
反対に一次解決率が低いと、転送や再問い合わせが増え、顧客の不満と現場の工数が膨らみます。
そのため、応対品質と効率の両面を映す、バランスの良い評価指標として重視されています。
ただし、何をもって解決とするかは業務によって異なるため、自社で定義を定めることが必要です。
一次解決率を見ることが、顧客体験を映す評価指標の要になります。
コールセンターの評価指標を運用する方法
コールセンターの評価指標を運用する方法評価指標は、決めて終わりではなく、現場に生かす運用の設計がもっとも重要です。
評価基準の設計と現場への共有
評価指標を機能させるには、まず自社に合った評価基準を設計することから始めます。
なぜなら、業務内容や目的によって、重視すべき指標や適正な水準は大きく変わるからです。
指標を欲張って増やしすぎると、現場が何を目指せばよいかわからなくなるため、絞り込みも大切です。
そして、決めた基準は必ずオペレーターへ事前に共有し、納得感を持ってもらう必要があります。
何をどう評価されるのかが明確であれば、現場は迷わず目標に向かって取り組めます。
基準を共有することが、評価指標を現場に根づかせる第一歩になります。
フィードバックと改善サイクルで評価指標を生かす
評価指標は測るだけでなく、結果をフィードバックして改善につなげてこそ意味を持ちます。
評価結果は、できるだけ早く本人に伝え、具体的な改善の行動につなげることが大切です。
その際、課題だけを指摘するのではなく、前回より良くなった点もあわせて伝えるようにしましょう。
なぜなら、否定的な指摘ばかりでは、オペレーターの意欲が下がってしまうからです。
評価と研修、そして再評価という改善サイクルを回すことで、品質は着実に高まっていきます。
改善につなげることが、評価指標を成果に変える運用のポイントになります。
コールセンターの評価指標を扱うときの注意点
コールセンターの評価指標を扱うときの注意点最後に、評価指標を運用するうえで陥りやすい落とし穴と、その注意点を押さえておきましょう。
数値だけを追わないという評価指標の注意点
評価指標を扱ううえで最も注意したいのが、数値だけを追い求めてしまうことです。
たとえば、処理時間の短縮ばかりを求めると、説明が雑になり、応対品質が下がる恐れがあります。
その結果、再度の問い合わせが増えれば、かえって全体の効率も顧客満足度も悪化してしまいます。
だからこそ、一つの指標だけで判断せず、複数の指標を組み合わせて総合的に見ることが大切です。
そのうえで、数値の裏側にある顧客の体験や、現場のオペレーターが置かれている状況にも、しっかり目を向けるようにしましょう。
数値を絶対視しないことが、評価指標を正しく使うための注意点になります。
公平性を保ち評価指標を定期的に見直す
評価指標の運用では、公平性を保ち、内容を定期的に見直すことも欠かせません。
評価者によって採点にばらつきがあると、現場の納得感が失われ、評価制度そのものが形骸化します。
そのため、評価者どうしで基準をすり合わせ、判断の目線を合わせておくことが重要です。
また、業務内容や顧客のニーズは変化するため、指標が実態に合っているかを定期的に確認しましょう。
そのうえで必要に応じて評価項目を見直していくことで、評価指標は形だけのものにならず、現場に役立つ仕組みであり続けます。
公平性と見直しを大切にすることが、評価指標を信頼される仕組みにする鍵です。
コールセンターの評価指標に関するよくある質問
コールセンターの評価指標に関するよくある質問コールセンターの評価指標とは何ですか?
応対の質や生産性を客観的に測るための物差しのことです。
共通の基準で測ることで、公平な評価と改善が可能になります。
コールセンターの主な評価指標には何がありますか?
AHTやACW、CPH、稼働率、一次解決率などの定量指標があります。
加えて、モニタリングスコアなどの定性指標も用います。
応対品質はどう評価すればよいですか?
上司が応対を聞き、基準に沿って採点するモニタリングが基本です。
正確性や迅速性など、観点を分けて評価すると整理できます。
定量指標と定性指標はどちらが重要ですか?
どちらか一方ではなく、組み合わせて総合的に見ることが重要です。
効率だけを追うと、応対品質が下がる恐れがあります。
顧客からの評価はどう集めればよいですか?
応対直後のアンケートで、満足度や推奨度を測る方法が有効です。
自由記述からは、内部で気づけない課題も見つかります。
評価指標の目安となる基準はありますか?
業務内容によって適正値は異なるため、一律の基準はありません。
同じ業務内の平均値を基準にするのが現実的です。
評価指標を運用する注意点は何ですか?
数値だけを追わず、複数の指標で総合的に判断することです。
評価者の目線を合わせ、公平性を保つことも欠かせません。
まとめ:コールセンターの評価指標は定量と定性の組み合わせが鍵
まとめ:コールセンターの評価指標は定量と定性の組み合わせが鍵コールセンターの評価指標とは、応対の質や生産性を客観的に測り、改善につなげるための物差しです。
AHTやCPHといった定量指標と、モニタリングスコアなどの定性指標を組み合わせ、さらに顧客からの評価も加えて総合的に判断することが重要です。
評価基準は自社の業務に合わせて設計し、必ず現場に共有したうえで、フィードバックと改善のサイクルを回しましょう。
数値だけを追わず、公平性を保ちながら定期的に見直すことで、評価指標は現場に信頼される仕組みになっていきます。
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