コールセンターのサービスレベル(SL)とは?計算方法・基準・改善方法

コールセンターのサービスレベル(SL)とは?計算方法・基準・改善方法
コールセンターのサービスレベル(SL)とは?計算方法・基準・改善方法「コールセンターのサービスレベルとは何か知りたい」
「計算方法や基準はどのくらい?」
「応答率との違いや改善方法を知りたい」
コールセンターのサービスレベル(SL)は、設定した時間内に応答できた割合を示すKPIです。
電話のつながりやすさに加えて、どれだけお客様を待たせずに応答できたかという、応答スピードまでを表します。
サービスレベルが高いほど、お客様を待たせず、顧客満足度の向上や放棄呼の減少につながります。
電話がつながっても長く待たされればお客様の不満につながるため、応答スピードまで見られるこの指標が重要なのです。
ここでは、コールセンターのサービスレベルとは何かという基本から、計算方法、基準、低下する原因、改善方法までを解説します。
電話のつながりやすさや応答スピードの管理に悩む管理者やSVの方は、ぜひ参考にしてください。
コールセンターのサービスレベル(SL)とは
コールセンターのサービスレベル(SL)とはまずは、サービスレベルという指標の意味と、関連するほかの指標との違いを押さえておきましょう。
設定時間内に応答できた割合
サービスレベルとは、あらかじめ設定した時間内に応答できた割合を示す指標です。
たとえば「20秒以内に応答できた割合」のように、応答までのスピードを測る点が特徴です。
単に電話に出られたかどうかだけではなく、お客様をどれだけ待たせずに対応できたかという質まで評価できます。
電話のつながりやすさを表すKPIで、英語の頭文字をとってSLとも表記されます。
サービスレベルが高いほどお客様の待ち時間が短く、ストレスの少ない対応ができている状態です。
逆にサービスレベルが低いと、つながるまで長く待たされるお客様が増え、途中で電話を切ってしまう放棄呼も発生しやすくなります。
応答率・ASAとの違い
サービスレベルは、応答率やASAと組み合わせて理解することが大切です。
応答率が時間を問わず対応できた割合を示すのに対し、サービスレベルは応答までの時間に制限を設けて測ります。
そのため、たとえ応答率が90%であっても、応答までに時間がかかっていれば、サービスレベルは低くなります。
電話が「つながった」としても、お客様が長い待機時間に不満を感じている可能性を、見逃さないための指標です。
一方のASA(平均応答速度)は、応答までの平均時間を表し、待たせた時間を時間そのもので示す指標です。
サービスレベルは割合、ASAは時間で、待たせ具合を異なる角度から把握できるのが特徴です。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| サービスレベル(SL) | 設定時間内に応答できた割合(例:20秒以内80%) |
| 応答率 | 時間を問わず対応できた割合 |
| ASA(平均応答速度) | 応答までにかかった平均時間 |
コールセンターのサービスレベルの計算方法と基準
コールセンターのサービスレベルの計算方法と基準次に、サービスレベルの具体的な計算方法と、目安となる基準の考え方を見ていきましょう。
計算方法と「80/20」の表記
サービスレベルは、設定時間内の応答件数÷総着信件数×100で求めます。
たとえば、1,000件の着信のうち、設定した20秒以内に800件へ応答できたなら、サービスレベルは80%です。
この場合、「80/20」のように、達成した割合と設定時間をセットで表記するのが一般的です。
設定する時間や、放棄呼を計算に含めるかどうかは企業によって異なるため、自社の基準を統一しておくことが大切です。
基準は「20秒以内に80%」が一般的
サービスレベルの基準は、一般的に「20秒以内に80%」とされています。
ただし、これはすべての現場に最適とは限らず、業務内容や取り扱うサービス、お客様が求める応答スピードによって適切な数値は変わります。
無理に高い目標を設定してしまうと、応対品質が犠牲になったり、オペレーターの負担が大きくなったりします。
逆に目標が低すぎると顧客満足度を損ねてしまうため、自社の運営体制に合った現実的な目標値を設けることが大切です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計算式 | 設定時間内の応答件数 ÷ 総着信件数 × 100 |
| 計算例 | 800件 ÷ 1,000件 × 100 = 80% |
| 一般的な基準 | 20秒以内に80%(80/20) |
コールセンターのサービスレベルが低下する原因
コールセンターのサービスレベルが低下する原因サービスレベルを効果的に改善するには、まずなぜ低下するのか、その原因を知ることが大切です。 サービスレベル低下の背景を具体化するには、繋がらないときの改善策も役立ちます。
人員不足と入電の集中
サービスレベルが低下する大きな原因は、人員不足と入電の集中です。 現場の負荷を数値で確認するには、占有率から人員負荷を確認する方法も役立ちます。
オペレーターが不足していると、着信が集中したときに対応しきれず、待ち呼が増えてしまいます。
オペレーターを待つ待ち呼が増えるほどお客様の待ち時間は長くなり、サービスレベルはどんどん下がっていきます。
広告やテレビ・SNSでの話題化、キャンペーン、システム障害などで入電が急増すると、対応能力を超えてサービスレベルが大きく下がります。
特定の時間帯に入電が偏ると、その時間帯だけ応答が遅れることもあるため、全体平均でなく時間帯ごとの確認が必要です。
AHTの増加と応答率の悪化
AHTの増加と応答率の悪化も、サービスレベルを下げる要因です。
1件あたりの処理時間であるAHTが長くなると、オペレーターが次の電話に出るのが遅れ、応答が後ろ倒しになります。
通話や後処理に時間がかかるほど、待っているお客様への応答スピードは落ち、サービスレベルも下がってしまいます。
そもそも、応答率が低い状態のコールセンターでは、サービスレベルも連動して低くなる傾向があります。
応答率の悪化とサービスレベルの低下は連動して同時に起きやすいため、両方をあわせて見ていくことが大切です。
これらは互いに関係し合うため、サービスレベル単体ではなく、応答率やAHTなど複数の指標で状況を見ることが大切です。
こうした指標どうしのつながりから、どこに本当のボトルネックがあるのかを見極めることが、改善の近道になります。
コールセンターのサービスレベルを改善する方法
コールセンターのサービスレベルを改善する方法最後に、サービスレベルを改善するための、具体的な方法を紹介します。
入電予測に応じた人員配置
基本となるのが、入電予測に応じた人員配置とシフトの最適化です。
過去の入電データから時間帯や曜日ごとの入電の波を分析し、混み合う時間帯に十分な人数を配置します。
待ち呼や放棄呼が発生しているタイミングを細かく特定すれば、どの時間帯に人を増やすべきかが具体的に見えてきます。
休憩の時間を分散させたり、繁忙期やキャンペーン時に合わせて増員したりするだけでも、応答の遅れを減らせます。
要員管理のシステムを活用すれば、入電予測をもとに、より精度の高いシフトを組み、人員の過不足を防ぐことができます。
入電削減とAHTの短縮
さらに有効なのが、入電そのものの削減とAHTの短縮です。 効率化による顧客体験の変化は、待ち時間と顧客満足度の関係もあわせて確認しましょう。
FAQやチャットボットで自己解決を促せば入電そのものが減り、自動音声応答(IVR)で取りこぼしを防ぐこともできます。
入電が集中したときに自動転送してコールバックする仕組みを使えば、あふれ呼による大切なコールの取りこぼしも防げます。
教育やマニュアル整備でAHTを短縮すれば、1人がより多くの電話に対応できるようになり、待っているお客様への応答が早くなります。
ただし、無理に高い目標を追って応対品質を落としたり、現場を疲弊させたりしないよう、バランスを意識することが大切です。
サービスレベルはあくまで「お客様を待たせない」ための指標であり、数値の達成そのものが目的にならないようにしましょう。
【FAQ】コールセンターのサービスレベルに関するよくある質問
【FAQ】コールセンターのサービスレベルに関するよくある質問コールセンターのサービスレベルとは何ですか?
あらかじめ設定した時間内に応答できた割合を示す指標です。
電話のつながりやすさと、どれだけ早く応答できたかという応答スピードを表す、品質に関するKPIです。
サービスレベルはどうやって計算しますか?
計算式は「設定時間内の応答件数÷総着信件数×100」で求めます。
たとえば1,000件のうち20秒以内に800件へ応答できたなら、サービスレベルは80%です。
サービスレベルの基準はどのくらいですか?
一般的には「20秒以内に80%の電話に応答する」が基準とされます。
ただし明確な決まりはないため、業務内容に応じて現実的な目標を設定することが大切です。
サービスレベルと応答率の違いは何ですか?
応答率は時間を問わない対応の割合、サービスレベルは応答までの時間制限を設けた割合という違いがあります。
応答率が高くても、応答までに時間がかかっていれば、サービスレベルのほうは低くなります。
サービスレベルが下がる原因は何ですか?
人員不足や入電の集中が主な原因です。
ほかにも、AHT(平均処理時間)の増加や応答率の悪化などが、サービスレベルの低下につながります。
サービスレベルは高ければ高いほど良いのですか?
高ければよい、というわけではありません。
無理に高い目標を追うと応対品質や現場の負担に影響するため、自社に合った現実的な目標値が大切です。
まとめ:コールセンターのサービスレベルは現実的な目標で管理する
まとめ:コールセンターのサービスレベルは現実的な目標で管理するコールセンターのサービスレベルは、設定時間内に応答できた割合を示す品質のKPIです。
「設定時間内の応答件数÷総着信件数×100」で求め、基準は一般に「20秒以内に80%」とされます。
低下する原因は人員不足や入電の集中、AHTの増加、応答率の悪化などさまざまで、まずは原因の見極めが大切です。
人員配置の最適化や入電そのものの削減、AHTの短縮で改善できますが、現実的な目標値で管理することが何より重要です。
応答率やASAといった指標とあわせて複合的に分析し、お客様を待たせないコールセンターを目指しましょう。
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